なぜ重要か
従来は application_content.notebooks を使って個別の Notebook を共有する方法(Legacy Notebooks)しかなく、この方法はすでに deprecated となっています。Workspace Sharing により、ディレクトリ単位での一括共有が可能になり、次世代 Notebook(.ipynb 形式)も含めて配布できるようになりました。共有された Notebook は restricted caller's rights で実行されるため、アプリが明示的に共有したオブジェクトにのみアクセスが制限され、セキュリティモデルが明確になります。
対象となるチーム
- Declarative Native Apps を開発・提供する ISV やデータプロバイダー(Provider)
- Native App 経由で分析コンテンツや Notebook を配布したいデータエンジニア・データサイエンティスト
- Native App をインストールして共有 Notebook を利用するコンシューマー側のアナリスト
- Legacy Notebooks を使用している Native App 開発チーム(移行対応が必要)
提供条件
- 提供ステータス: Public Preview(2026年8月4日〜)
- 対象: Declarative Native Apps のみ(従来の Native Apps フレームワークへの対応はリリースノートに記載なし)
- 対応エディション: リリースノートに記載なし
- 対応リージョン: リリースノートに記載なし
- 前提: Declarative Native Apps の利用が前提。Legacy Notebooks の削除タイムラインについては別途「Disable Legacy Notebook creations」ドキュメントを参照
ユースケース
- 分析レポートや参照データセットをフォルダ構造ごとコンシューマーに配布する。プロバイダーは manifest を更新するだけで共有内容を一括管理できる。
- 次世代 Notebook(.ipynb)を Native App に同梱し、コンシューマーが自分のアカウント上でインタラクティブに実行できる分析テンプレートとして提供する。
- restricted caller's rights により、共有 Notebook がアクセスできるオブジェクトをアプリ側で制御し、コンシューマーデータへの意図しないアクセスを防止する。
- Legacy Notebooks(
application_content.notebooks)で共有していた既存の Native App を、Workspace Sharing ベースの構成に移行して将来的な削除リスクを回避する。 - 複数の .ipynb ファイルをディレクトリにまとめてバージョン管理し、アプリ更新のたびに Notebook 群をまとめてコンシューマーへ配信する。
仕組みと使い方
プロバイダーは application package manifest(manifest.yml 相当)に workspace セクションを宣言し、共有するディレクトリパスを指定します。コンシューマーがアプリをインストールすると、指定ディレクトリの内容が読み取り専用 Workspace として提供されます。Notebook を共有する場合は .ipynb ファイルを共有ディレクトリに含めます。共有 Notebook は restricted caller's rights で動作するため、アプリが明示的に付与したオブジェクトへのアクセスのみ許可されます。
> 注意: manifest の具体的な YAML 記述例はリリースノートに掲載されていません。詳細な構文は公式ドキュメント「Share a workspace in a Declarative Native App」および「Declarative Native App manifest reference」を参照してください。
導入ステップ
- Declarative Native Apps の利用要件(アカウント設定・権限)を公式ドキュメントで確認する
- application package manifest に
workspaceセクションを追加し、共有するディレクトリとファイルを宣言する - 共有したい
.ipynbや関連ファイルを指定ディレクトリに配置してアプリをビルド・パッケージングする - アプリをリリースまたは更新してコンシューマーがインストールできる状態にする
- コンシューマー側でアプリをインストールし、読み取り専用 Workspace としてファイルや Notebook にアクセスできることを確認する
- Legacy Notebooks(
application_content.notebooks)を使用している既存アプリがある場合は、Workspace Sharing へ移行計画を立てる
運用上の注意
- 本機能は Public Preview 段階のため、GA(一般提供)前に仕様が変更される可能性があります。本番環境への適用前に十分な検証を行ってください。
- Legacy Notebooks の共有方法(
application_content.notebooks)はすでに deprecated です。Legacy Notebooks の削除タイムラインは「Disable Legacy Notebook creations」ドキュメントを確認し、移行期限を把握してください。 - 共有 Notebook は restricted caller's rights で実行されます。アプリが共有していないオブジェクトにはアクセスできないため、Notebook が参照するリソースをアプリ側で適切に権限設定する必要があります。
- コンシューマーは Workspace を読み取り専用でしか操作できず、Notebook のコードや内容を変更することはできません。コンシューマーによる Notebook の編集が必要なユースケースには適していません。
制約事項
- コンシューマーが取得する Workspace は読み取り専用であり、ファイルの追加・編集・削除はできません。
- 共有 Notebook は restricted caller's rights で動作し、アプリが明示的に共有したオブジェクト以外にはアクセスできません。
- 本機能は Declarative Native Apps 専用です。従来の Native Apps フレームワークでの利用可否はリリースノートに記載なし。
- 対応エディション・リージョン・ストレージ上限・共有できるファイル種別の詳細制限はリリースノートに記載なし。
- Public Preview 段階のため、SLA やサポートレベルが GA 版と異なる場合があります。
次に確認すること
- 公式ドキュメント「Share a workspace in a Declarative Native App」で manifest の具体的な記述方法と必要な権限を確認する
- 公式ドキュメント「Access a shared workspace in a Declarative Native App」でコンシューマー側の操作手順と制約を確認する
- 「Disable Legacy Notebook creations」ドキュメントで Legacy Notebooks の削除スケジュールを確認し、既存アプリの移行期限を把握する
- 開発用アカウントで Workspace Sharing を試験導入し、restricted caller's rights の動作と共有ファイルへのアクセス範囲を検証する
公式情報
仕様・提供条件は更新される可能性があります。導入前に必ず公式リリースノートを確認してください。
https://docs.snowflake.com/release-notes/2026/other/2026-08-04-declarative-sharing-workspace-sharing