なぜ重要か
従来の標準分類は Snowflake ネイティブのセマンティックカテゴリに限定されており、文脈依存の機密データや複雑なカラム名を持つデータを見逃す可能性があった。AI mode を有効にすることで、LLM が追加のセマンティック解釈を行い、分類カバレッジと精度が向上する可能性がある。ただしリリースノートは「精度が向上する可能性がある(can improve accuracy)」と条件付きで記載しており、常に精度向上を保証するものではない。
対象となるチーム
- データガバナンス担当者・データスチュワード
- セキュリティ・コンプライアンスチーム
- Trust Center を管理する Snowflake 管理者
- 個人情報・機密データの棚卸しを担当するデータエンジニア
提供条件
- ステータス: Public Preview
- 設定経路: Trust Center の Data Security タブ または SQL(分類プロファイルの作成・更新)
- 前提機能: Sensitive data classification(Enterprise Edition 以上が必要)
- 対象エディション・リージョン: リリースノートに記載なし
- 前提権限: リリースノートに記載なし(既存の分類プロファイル管理権限に準ずると想定されるが未確認)
ユースケース
- PII や金融データを含むテーブルのカラムを定期スキャンし、標準分類では見落とされていた機密カラムを追加検出する。
- 新規データソースをデータレイクに取り込む際に AI mode で初回分類を実行し、手動タグ付けの工数を削減する。
- コンプライアンス監査の準備として、既存の分類プロファイルに AI mode を追加し、分類結果のカバレッジを再評価する。
- カラム名が業務固有の略語で構成されているテーブルに対し、LLM の文脈理解を活用してセマンティックカテゴリを推定する。
- Trust Center の Data Security ダッシュボードで AI mode 有効・無効の分類結果を比較し、検出精度の差を定量評価する。
仕組みと使い方
AI mode は分類プロファイル単位で有効化する。有効化の方法は2つある。
方法1: Trust Center(UI)
Trust Center の Data Security タブから分類の設定画面を開き、AI mode のオプションを有効にする。
方法2: SQL
分類プロファイルを新規作成または更新する際に AI mode を指定する。具体的な SQL 構文はリリースノートに記載がないため、公式ドキュメント「Use AI mode in a classification profile」を参照すること。
有効化後、Snowflake は内部的に OpenAI GPT-5 Mini モデルを呼び出し、標準分類のセマンティックカテゴリに加えて追加カテゴリを検出する。検出結果は既存の分類結果と統合されてタグとして列に付与される(自動タグ付けが有効な場合)。
導入ステップ
- Snowflake アカウントが Enterprise Edition 以上であることを確認する。
- 操作ロールに CLASSIFICATION_ADMIN データベースロールまたは分類プロファイルの更新権限があることを確認する。
- 既存の分類プロファイルがある場合は、SQL または Trust Center でプロファイルを更新して AI mode を有効にする。
- 新規に分類プロファイルを作成する場合は、CREATE CLASSIFICATION_PROFILE コマンドに AI mode オプションを指定する(具体的な構文は公式ドキュメント「Use AI mode in a classification profile」を参照)。
- Trust Center の Data Security タブで分類ジョブの実行結果と AI mode による追加検出カテゴリを確認する。
- AI mode による分類結果が期待どおりかを標準モードと比較し、必要に応じてプロファイルを調整する。
運用上の注意
- 本機能は Public Preview 段階のため、本番環境の重要な分類ワークフローへの適用前に十分な検証を行うこと。
- AI mode では外部の OpenAI GPT-5 Mini モデルが使用されるため、列データの一部が Snowflake 外部のサービスに送信される可能性がある。データの国外移転や契約上のデータ処理制限を事前に確認すること(リリースノートに詳細記載なし)。
- 「精度が向上する可能性がある」とリリースノートに記載されており、必ずしも全ケースで精度向上が保証されるわけではない。
- CREATE OR REPLACE CLASSIFICATION_PROFILE を実行すると既存のプロファイルがすべてのデータベース・スキーマから削除されるため、更新時は ALTER または専用メソッドを使うことを推奨する。
制約事項
- Public Preview 段階の機能であり、SLA や GA 後の仕様変更が生じる可能性がある。
- AI mode は OpenAI GPT-5 Mini モデルに依存しており、モデルの変更・廃止により動作が変わる可能性がある。
- 対応エディション・リージョン・追加コストの有無はリリースノートに記載なし。
- AI mode を有効にした場合の具体的な SQL 構文パラメーター名はリリースノートに記載なし(公式ドキュメント参照が必要)。
- 標準分類が検出するカテゴリの範囲や、AI mode が追加検出できるカテゴリの一覧はリリースノートに記載なし。
次に確認すること
- 公式ドキュメント「AI mode」ページで、対応エディション・リージョン・外部データ送信ポリシー・追加コストの有無を確認する。
- 公式ドキュメント「Use AI mode in a classification profile」でAI modeを有効にするSQL構文を確認し、非本番環境で動作を検証する。
- 自社のデータガバナンス・セキュリティポリシーにおいて、外部LLMモデルへのデータ送信が許容されるかを法務・セキュリティチームと確認する。
- Trust Center の Data Security タブで現在の分類プロファイルの設定状況を確認し、AI mode 導入の優先度が高いプロファイルを特定する。
公式情報
仕様・提供条件は更新される可能性があります。導入前に必ず公式リリースノートを確認してください。