なぜ重要か
従来は、外部テーブルやIcebergテーブルを参照するデータ提供を、Cross-Cloud Auto-Fulfillment利用時の同一リージョンの参加者へ共有できませんでした。また、複数の更新リクエストを承認すると、保留中の別リクエストがversion checkで失敗する場合がありました。今回の更新により、対応範囲と承認フローの扱いが変わり、競合するEdit Collaborationリクエストは他の変更適用時点でFAILEDになります。
対象となるチーム
- Data Clean Roomsのコラボレーション所有者・プロバイダー
- コラボレーション参加者・コンシューマー
- Data Clean Rooms APIを運用するプラットフォーム/データエンジニアリングチーム
- 広告配信・identity連携を管理するマーケティングテクノロジーチーム
提供条件
- Clean Rooms API Version 17.6
- 提供ステータスはリリースノートに記載なし
- エディションおよびリージョン要件はリリースノートに記載なし
- 外部テーブル・Icebergテーブルの共有は、Cross-Cloud Auto-Fulfillment利用時にコラボレーション所有者と同じリージョンの参加者が対象
- プライベートプレビュー機能についても更新があるが、対象機能および利用条件はリリースノートに記載なし
ユースケース
- 同一リージョンの広告主・パートナー間で、外部テーブルを参照するデータ提供を使った分析コラボレーションを構成する。
- Apache Icebergテーブルを既存データ基盤として利用している組織が、同一リージョンの参加者とData Clean Rooms上でデータを連携する。
- Add Template、Remove Template、Link Data Offering、Unlink Data Offeringを複数承認する運用で、承認順序による不要なversion check失敗を減らす。
- 複数担当者が同時にEdit Collaborationを申請する運用で、競合リクエストをFAILEDとして早期に検知し、更新後のコラボレーション仕様に対して再申請する。
- レガシーconnectorに依存する広告・identity連携を棚卸しし、残存するTransUnion、Google Ads、Meta Ads Manager、または代替手段への移行計画を確認する。
仕組みと使い方
外部テーブルまたはApache Icebergテーブルを参照するdata offeringを作成し、Cross-Cloud Auto-Fulfillmentを利用するクロスリージョンコラボレーションで共有します。共有対象はコラボレーション所有者と同じリージョンの参加者に限られます。
更新リクエストは、Add Template、Remove Template、Link Data Offering、Unlink Data Offeringであれば、保留中の別リクエストと連続して任意の順序で承認できます。一方、Edit Collaborationは特定バージョンのcollaboration specに基づくため、別の変更が先に適用されるとFAILEDになります。VIEW_UPDATE_REQUESTSのdetails列で失敗理由を確認し、更新後のコラボレーションに対してEdit Collaborationを再申請します。API環境の更新方法やバージョン確認SQLは、このリリースノート本文に記載されていません。
導入ステップ
- 利用中のコラボレーション、data offering、テーブル種別、参加者のリージョンを棚卸しする。
- 外部テーブルまたはIcebergテーブルを参照するdata offeringを、同一リージョンの参加者向けに検証する。
- Add Template、Link Data Offeringなどの連続承認をテストし、従来の運用手順との差分を確認する。
- Edit Collaborationを複数担当者が同時に申請するケースを再現し、
VIEW_UPDATE_REQUESTSのstatusとdetailsを確認する。 - 削除されたlegacy connectorの利用有無を確認し、必要に応じて残存connectorまたはCollaboration API対応の連携へ移行計画を作成する。
運用上の注意
- 外部テーブルおよびIcebergテーブルを参照するdata offeringは、他のクラウドやリージョンの参加者には共有できません。
- Legacy identity connectorのうちLiveRamp、Acxiom、Merkury、PAIRはWebアプリケーションから削除され、TransUnionのみ利用可能です。
- Legacy activation connectorでは、Google DV360、LiveRamp、The Trade Desk、Yahoo DSPがプロバイダーおよびコンシューマーのWebインターフェースから削除されています。
- Google AdsとMeta Ads Managerは引き続きサポートされますが、Collaboration API経由での利用が前提です。
- Edit Collaborationの競合は自動的に解決されません。FAILED後に、最新のコラボレーション仕様を基に再申請する必要があります。
制約事項
- 外部テーブルおよびIcebergテーブルについて、Data Clean Roomsではこれらのオブジェクト種別のレプリケーションがサポートされないため、他クラウド・他リージョン共有には対応しません。
- 削除されたlegacy identity connectorおよびlegacy activation connectorは、今回のリリースノート記載のWebインターフェースでは利用できません。
- Edit Collaborationリクエストは引き続きversion checkの対象で、先行する変更によって適用できなくなります。
- エディション、提供リージョン、一般提供・プレビューなどの詳細な提供条件はリリースノートに記載なしです。
- プライベートプレビュー機能の更新が含まれますが、個別機能の名称・利用条件・サポート範囲はリリースノートに記載なしです。
次に確認すること
- 公式のconnectors documentationで、現在利用可能なidentity connectorおよびactivation connectorと移行要件を確認する。
- Collaboration APIの更新・承認リクエスト仕様と
VIEW_UPDATE_REQUESTSのdetails列を確認し、競合時の再申請手順を検証する。 - 対象アカウントでClean Rooms API Version 17.6が適用されているか、公式のAPIバージョン管理ドキュメントと照合する。
- 実データを使わない検証用コラボレーションで、リージョン制約、外部/Icebergテーブル参照、連続承認の挙動を確認する。
公式情報
仕様・提供条件は更新される可能性があります。導入前に必ず公式リリースノートを確認してください。
https://docs.snowflake.com/release-notes/2026/other/2026-08-20-dcr